最近のBellman v Northampton Recruitment Ltd [2016]裁判のケースで高等審判所は、クリスマスパーティー後の飲み会で雇われ社長が起こした暴力事件について、雇用主は従業員の個人的ないざこざについては責任を取る必要がないと下した。

Northampton Recruitment Ltdの社長のMr Majorは彼の幼馴染のMr Bellmanをセールスマネジャーとして雇用した。それは2011年のクリスマスパーティーのこと、後に残った従業員は二次会でホテル“impromptu”に行くことにした。午前2時、会話が世間話から職場に関する話に移り、その中で従業員の一人の席がどこであるべきかというMr Bellmanの意見に切れたMr MajorがMr Bellmanを2回殴打、Mr Bellmanは頭蓋骨骨折による頭脳損傷で意識不明に陥り職場復帰が不可能になってしまった。

高等審判所がこのケースの事実関係を検証した結果、雇用主はこの事件について責任がないとした。この判断に至ったいくつかの理由としては、この飲み会はクリスマスパーティーとは別なものであったことと、会場も別であったこと、また、飲み会には従業員はもとより従業員のパートナーや他のゲストも参加していたこと、そして、飲み会での話題はほとんどが仕事には関係のないことであったことなどがある。
高等審判所は、2つのイベントはは時間も性質も異なるため、その飲み会はクリスマスパーティーの延長ではなかったとした。

その飲み会は会社が費用を支払う種類のものではなかったし、暴力の原因も社長が権威を犯されたと感じたからという仕事に関するものではなく、これらの原因はこの事件が仕事中に起きたという他のどの要因よりも重視された。
この暴力事件は、皆が酔っているその会に参加していた個人の「完全に自発的に個人の判断」により起きたものであった。裁判所が拠ったひとつ重要な事実は、この飲み会が即興で開かれたものであったということであった。

このような事件で「不法行為が雇用関係に深く関連している場合は雇用主が代わりに責任を取るのが妥当である。」

雇用主は、もし事件が労働時間外、そして職場外で起きたとしたら雇用主の責任はない、と誤解しがちである。しかしながら、もし従業員が事件が仕事中に起きたことを証明することが出来れば、その時は雇用主はその責任を追及されるかもしれない(例えば、お客様のパーティーのような、仕事関連の違った条件下での飲み会)。

この事件の危険性を考慮すると(将来仕事に就くことが出来ないという大怪我で、しかも他に補償の道も見えない)、よりバランスの取れた議論が出来たとしたら、上訴が成功する可能性も高いといえる。

雇用主はいかなる状況下においても注意を払うべきである。最近のケースの中にもまだ従業員の行動は雇用主が代わりに責任を取るべきものであるとした件もあるため安心できない。


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