メンタルヘルスに対する意識の高まりが近年顕著に広がっている一方で、職場の従業員のメンタルヘルスを改善するためにすべきことはまだ多くある。最近発表された統計によると、職場における長期の病欠の最も一般的な原因は、メンタルヘルスの状態が悪いことであり、英国の10人に1人の従業員は現在のメンタルヘルスの状態を「悪い」もしくは「非常に悪い」と評価している。

職場でのメンタルヘルスに対する非効果的なアプローチの影響は深刻なものになる可能性がある。疲れきったやる気のない従業員は、特にコストを増加させ長期的に生産性を落とすことが示されている。

更に、このことは企業が不当解雇請求に直面するリスクを高める。その一例としては、AA Insuranceと前会長兼最高経営責任者(CEO)のBob Mackenzie氏との間で公になったケースがある。Mackenzie氏は、社交行事で同僚と喧嘩になった後、予告なしに解雇された。Mackenzie氏は、数ヶ月間に渡る過重な残業と雇用者がその事実を軽視したことを原因に精神的に不安定であったためにとった行動であるとして、AA Insuranceに対して合計2億2,500万ポンドの不当解雇の訴えを起こした。

法曹界自体が、職場でのメンタルヘルスの不調が及ぼす影響に対して免疫がある訳ではない。2018年10月14日にSidley AustinのパートナーであるGabe MacConaillが自殺をした。彼の妻Joanna Littはこの自殺のあとに、彼の自殺の原因は、他の人に助けを求めることは恥ずかしいと感じさせる職場環境の中でのプレッシャーの高い仕事が、潜在性な精神障害を悪化させたことが原因であると明かした。

上記の一件は、法律事務所や一般企業にとっても同様に、メンタルヘルスが重要視される職場環境を目指すことが必要不可欠であることを物語っている。以下は、これを達成するために企業が取るべきいくつかの基本的なステップである。

1)研修プログラム:
効果的な研修プログラムは、新入社員または昇進した従業員が最初の数日間の業務を充実したものにするのに役立つ。内部プロセスと期待事項について明確なガイダンスを提供することは、ガイダンスされた従業員の自信を高め、問題や既存の症状の発症を防ぐことができる。

2)積極的なモニタリング:
定期的なキャッチアップやプログレスミーティングを通して従業員をモニタリングすることで直属の上司は早い段階で部下のストレスやメンタルヘルスの不調を見つけることができる。これらのミーティングは、従業員が個々のメンタルヘルスに関する情報を、機密かつ安全な環境の中で打ち明けたりする会話ができる機会ともなる。

3)アクションプラン:
従業員が自分のメンタルヘルスに関する情報を明かした場合は、彼らの健康を回復する為のアクションプランの作成が役立つかもしれない。このプランはそれぞれの従業員に合わせて作成され、且つ必要な支援内容と実行すべき対策案を具体的に詳述すべきである。

2019年、Lewis Silkin LLPは、職場でのメンタルヘルスを重視した#ThisPlaceMindsキャンペーンを開始いたしました。このキャンペーンの一環として、私たちはクライアントが直面する業界特有の問題および様々な問題解決法について話し合うために、一連のラウンドテーブルイベントに招待しています。こういったイベントに積極的にご参加頂くことで、得られた知識を御社に持ち帰り、職場での従業員の健康促進に役立てて頂けます。ご 興味のある方は、これから開催されるイベントの詳細についてお問い合わせ下さい。              
#ThisPlaceMindsキャンペーンの詳細については、
www.lewissilkin.com/en/campaigns/this-place-mindsをご覧ください。


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