飯塚: 英国のテニス協会から国籍を日本人から英国籍にしないかという誘いがあったのは、中学生の頃でしたか。将来の英国を代表するテニス選手としてリリーさんが認められてきたからということですね。

ちなみに、ビジネス界には「ウィンブルドン現象」という言葉があります。外国の企業に門戸を開いて国内で活躍してもらい、全体が潤うことで良しとすることを表現したものです。つまり、そう言われるくらい英国人がウィンブルドン大会で活躍できない現象が長く
続いていた時代があったのです。
もちろん今は違いますが。ただ、英国籍の選手に活躍して欲しいのが人情でしょうね。

さて、リリーさんはこうして中学時代はテニスにかなり集中されてきたわけですが、英国では大学進学にはA レベルを取得しなくてはなりませんね。

リリーさん: はい、通常A レベルを取得するには2年間そのための学校に行くのですが、私はテニスに集中するため、それを通信教育で学ぶことに決めて大きく舵を切りました。学校には行かずに、練習の後に自宅で勉強することにしたのです。また、この頃から自分の可能性を伸ばすため、テニスの強い米国の大学へ留学を決めていました。学校に行くことで持てたはずの、友人と共有できる時間がなくても大丈夫と、それで悩むこともありませんでした。もうテニスができればそれで楽しい日々でしたから。Aレベルで取った科目は数学、
生物学、心理学の3教科でした。

飯塚: 自宅学習とテニス! この決意をできること自体、天賦の才能というしかないような気がします。晴れてA レベルも取得でき、そして大学進学ですね。

リリーさん: スポーツを科学と考えて取り組んでいる大学が米国には200から300校ほどあるのですが、英国は私の知る範囲では2、3校のみです。ですから米国を選択しました。そしてオクラホマ大学から奨学生としてのオファーがあったので、こちらに決めたのです。この大学のテニス・チームには8人しかいないのですよ。そのうち6名は米国以外の国からの留学生で、皆同じ立場にいるものですからすぐ仲良くなり、米国という今までとは文化の違うところでも、違和感は全くありませんでした。

飯塚: そこではテニスに打ち込んでいたら卒業できるなど、何か特別待遇があるのですか。

リリーさん: スポーツ留学となるとそのように想像される方もおられるかもしれませんが、実は文武両道といいますか、1年を通して学期末ごとに専攻科目のテストがあり、それにパスしないと試合には出られないのです。そういうわけで、テニスの合間にはもう暇なしに
勉強をしないとテストには合格できません。そういう意味では大学生活が私の今までの人生で一番忙しかったと言えます。

大学からも学業を全うすることを求められている、というエピソードがあります。去年の春、3月卒業まじかのことですが、米南部ミシシッピーのジャクソンというところでテニスの
試合があり、そこではダブルスで準優勝できたのですが、翌日の授業に出たいけれどフライトがその夜はもうないのが分かり、レンタカーを借りました。夜中に8時間運転して翌朝の8時から始まる授業にセーフでした!

飯塚: テニスの試合の後、翌朝の授業に間に合うために米国という国で、1人で車を8時間運転、しかも夜中にという、考えられないことをされ、それ自体もう敬服するばかりです。このことはご両親には話をしましたか? すごく驚かれるとともに心配もされたのではない
かと思います。本当に!
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