従業員の不行跡に拠る解雇:公平であることと合理的であること

被雇用者の著しい不行跡についてはSection 98(2) of the Employment Rights Act 1996(ERA 1996)に拠れば解雇に相当すると述べている。最近のShrestha v Genesis Housing Association Ltd [2015]のケースの中で雇用上訴審判所は第3者によって申し立てられた従業員の不誠実の不行跡に関して、雇用者が合理的な調査を行ったことを認めた。

Shrestha氏はGenesis Housing Association で働いており、お客様を訪問する時の交通費が支給されることになっていた。3ヶ月間に及ぶ当該従業員の交通費の支払い請求を精査をしたところ、交通費を不正に水増し請求をしていたことが判明し、その結果として彼は解雇ということになった。このことからShrestha氏は雇用審判所にこの解雇が不公平であり不当であるとの訴えを起こした。

雇用上訴審判所はこのケースについてBritish Home Stores Ltd v Burchell [1978] の判例を取り上げて、この解雇は以下に述べる要件が満たされる限り公正であると強調した。(the Burchell Test)

● 雇用者が第3者からの申し立てのあった被雇用者の不行跡の事実について確信があること
● 不行跡事実が明らかになった事柄に合理性があること
● 使用者がこケースの特質を見極めたうえであらゆる角度から考えられる限りの合理的な方法で調査を遂行したこと

上記 the Burchell Test の第3番目の要件の中で(合理性のある調査)に関して、Shrestha氏のケースにおいて雇用上訴審判所は、調査は大枠においては十分なされたとし、雇用者は、当該従業員の弁論の中で述べた全てについて必ずしも調査する必要はないと判断した。

このケースを見てみると、結果としては雇用者にとって有利に運んだが、従業員の不行跡について第三者による申し立てに対して十分な調査をすることの重要性について強調をした事件であったと言える。これに加え、雇用者は調査された事柄が雇用審判所から疑義を提起されることを避けるために、しっかりとした行動指針の下に行われなければならない。例えば、調査に客観性を失わないこと、そして調査結果の記録と保存をしっかりとするということが挙げられる。この事は第3者の目撃による不行跡の申し立て人とは別な人を懲戒手続きの責任者に任命することから実現可能である。今、ここで述べたような事柄を実行することが雇用審判所から調査が不十分、または解雇が不公正であったというような事を指摘されない為の予防的な措置となるとも言える。


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