2012年10月に導入された年金自動加入スキームは、英国の雇用者が提供する年金スキームに新しい時代を作るきっかけとなった。既に、年金自動加入の計画に沿って大企業はその実施を完了しており、今後は多くの中小企業の雇用者にこの年金自動加入義務が開始される時期が迫ってくる。英国の全ての企業は、2017年4月1日までには年金自動加入の実施が法的に義務付けられている。

2012年~2013年にこのスキームを導入した一定規模の英国の大企業は、「年金再加入」スキームの導入準備を始める必要がある。

その方法はサイクリカル再加入という呼び方で知られている。それは、年金加入に手続きとプロセスの中で、雇用者は年金再加入の資格を持つ従業員(この資格要件は、従業員の年齢が22歳以上で政府の年金受給年齢以下で、年収が10,000ポンド以上であること)を3年ごとに再加入させなければならない。

このサイクリカル再加入の義務は、通常は現在の雇用者により、既に自動加入年金スキームに加入した従業員に適用される。
この中には2015年の4月以降に決められたいくつかの例外規定が存在し、これらの例外規定には以下に述べる内容が含まれている。年金自動加入または再加入してから6週間以内に雇用者から退職通告、または従業員による辞職願いが出さた場合、雇用者によるこのスキーム開始日前の12ヶ月以内にスキーム資格からの脱会またはキャンセルのあった場合。また再加入の日が決まっている場合、または税優遇制度を持つ従業員などが挙げられる。

雇用者は、年金自動加入に継続的な法的な義務があることを知っておく必要がある。例えば、ある従業員の再加入日が到来した時、もし誕生日または給与改定で従業員が資格要件を満たすようになったら、年金自動加入は継続的に新入社員と既に雇用状態の社員に適用される。

年金再加入日の到来時、雇用者側は2012年10月から今までにこの規定に対する変更が加えられたことに注意を払うことが重要である。その中でも特筆に価いするものは脱退した時に付与された一定のベネフィットスキームは、もはや要請された十分な条件には自動的には合致しなくなるということである。このことから、これらのスキームを過去に採用していた雇用者は、彼らの提供するスキームが2016年4月16日からスタートするテストで十分条件を満たすことを証明しなければならなくなる。
雇用者は、今後導入されるであろうこの制度に対する変更点などの影響を受けた場合に対応し、実施方法に注意を払うべきである。

年金自動加入の実施に伴う波及的な効果と影響に基づいて、英国の年金制度の追加の改正が行われ、政府の検討事項として、年金自動加入から生じる短期間の加入金の返却を回避することが導入される見込みである。さらに、雇用者と従業員の利益のためにひとつのスキームが導入されることになる。これは職場の年金システム加入後2年に達しておらず、そして条件のひとつである年収が10,000ポンド以上よりも低い場合で、限定的拠出スキーム(DC)内の従業員が職場の年金制度を離れる場合に適用されるのだが、この場合は自動的に次期従業員自動加入スキームに移行されることになる。

これらの修正の目的としては、個人の保有する年金基金が従業員の転職とともに移動し、従業員がばらばらな個人の年金基金をたくさん持つのではなく、ひとつの基金として纏めることにある。

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