2010年に制定された平等法は、保護されるべき特質を持つ従業員を直接的に不利に扱うこと、または保護されるべき特質を持った従業員に対して、間接的であったとしても客観的に見て正当化出来ないある条件、ある基準、またある行動をすることを強要し従業員を不利な状況におくことはことは法律違反だと規定している。

性転換はそのひとつであり、年齢、障害、結婚、そして同性婚、妊娠と母性、人種、宗教、又は思想、性、そして性的指向も同じくこの特質を持っていると見なされる。これらの条件は、一般社会の中で性転換したの人々に物品を供給したりサービスを提供するビジネスにも適用される。

性転換した人々に対する差別の問題は、Bisson v Condor Ferriesのケースの中のトイレの使用に関して提起された。このケースの中で、性転換したフェリーの乗客が、障害者用のトイレを使用するようにコンドルフェリーからアドバイスをされたことに対して、直接差別あったという事でこの訴訟に勝訴した。このフェリー会社は、トイレの表示に‘Ladies’ and ‘Gents’という単語を使っていたが、これが性転換したお客様に直接的な差別があったと見なされた。このフェリー会社は意図的ではないことと、無意識的な差別的行動であったことを認めた。そして労働審判所は、これらの単語をトイレのサインとしてのシンボルに替えて使うように、そして、平等と多様性を取り入れたポリシーと従業員教育プログラムを現代に合った最新版に変更するよう命令を出した。

このケースにより、英国の法律が直ちに改正される訳ではない。なぜならば、このケースはジャージーにあるチャネル諸島のケースであり、ここは英国からは独立した自治権を持った労働審判所での判断であったからである。しかしながら、この判断は、英国の労働審判所にひとつの道しるべを与えるかも知れない。このケースは、性転換した従業員に通常とは違う施設(例えば、障害者用トイレ)を使用することを要請することが、たとえ従業員の合意があったとしても、許容されないということを示唆している。

今回のケースの申し立て人は、男性用と女性用の施設の表示に関して文字の代わりにシンボルが適切であると考えた、なぜならば書かれた言葉は強い特性表示となり、そしてそれらは社会的なある種の推定を促すことになるからである。しかしながら、この会社はトイレのサインを変更したが、その施設はそのままであり、性転換した人々は二つのトイレのうちの一つを使用するという問題に直面する。それゆえに、シンボルの採用がこの不利益を完全に排除できるかどうか不透明のままである。

新しいサインを注文する前に雇用者にここで思い起して欲しいことは、効果的な従業員とのコミュニケーションが一番重要であるということである。政府は、政府刊行のガイダンスの中で、性転換した従業員は、自分たちがどちらの性に属するかを自分で決めたら、それに従ってどちらの施設を使うかは自由であるとしている。例えば、性転換した従業員が、正社員として彼らの特性が必要とされる仕事を開始したら、彼らは、彼らの役割に合致する施設を使う権利が与えられるべきである。

性転換した従業員は、雇用者及びその同僚からからのサポートを受ける権利を有している。もし性転換した従業員に対して、排除的または不適切なコメントがあったとしたら、雇用者は直ちにこの問題に取り組むべきである。平等を促進し、差別やハラスメントなどコメントの発生するリスクを減少させるために、雇用者は平等のあり方についてトレーニングの機会を作ることを検討すべきであろう。
For further information, please contact Koichiro Nakada – Head of Japan Business Group (koichiro.nakada@lewissilkin.com) and Yoko Nakada - Senior Associate, Deputy Head of Japan Business Group (yoko.nakada@lewissilkin.com).
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