国際的タレント人材とフランスの魅力

最終回

1. はじめに

この法律記事の前回までの3回の連載では、高度なスキルを持つ従業員、革新的な若手企業の従業員、グループ内異動者、研究者に特化したタレント・パスポートの許可証についてお話しました。

最終回では、統計について取り上げます。

2. 統計

実際、2022年1月20日にフランス内務省は移民に関連するいくつかの統計レポートを発表しました。これらの報告書には、2017年から2021年にかけてフランス内務省が付与したビザや滞在許可の種類に関する詳細な情報が記載されているため、非常に興味深いものとなっています。

また、これらの統計からの比較も可能です。

こちらのリンクをご参照ください。
 https://www.immigration.interieur.gouv.fr/Info-ressources/Etudes-et-statistiques/Chiffres-cles-sejour-visas-eloignements-asile-acces-a-la-nationalite/Les-chiffres-2021-publication-annuelle-parue-le-20-janvier-2022

これらのフランスの公式統計から抜粋した図表の一部を和訳しました。

2.1.カテゴリー別の初回滞在許可証発行について

カテゴリー別の初回滞在許可証は、成人外国人(18歳以上)が最初の滞在許可申請後に取得する許可証に相当します。従って、例え性質が変わってもタイトルの更新は考慮されません。(例えば、「学生」許可証でフランスに入国し、その後「従業員」許可証に変更した外国人は、2回目については最初の滞在許可証としてはカウントされません。)基準日は、滞在許可証の有効期限です。

イギリスによるEU離脱以降、イギリス人は第三国民(非EU国民)となっています。それにも関わらず、下表では均質に一続きとなるよう別々に表示されています。

2021年の初回滞在許可証の発行は2020年に比べて21.9%増加し、「Covid前」の水準に近づくか、場合によってはそれを上回る傾向にあります。

英国人ーこのカテゴリは、「Brexit」滞在許可証を所有するすべての英国人と非英国人を体現しています。EU離脱によって、2021年10月1日以降フランスでの滞在許可証を所有する義務が発生したため、英国人の滞在許可証に大きな影響を及ぼしました。

2.2.サブカテゴリーごとの経済活動上の理由による初回滞在許可証の発給

2.3. 2019年以降に発行されたタレントパスポート許可証

2.4.一時的な滞在許可証と第三国人が保有する滞在許可証の年末の残数

外国人がフランスを離れても滞在許可証は有効であるため、出回っている許可証の残数は、外国人のフランス領土での滞在に正確に一致するものではあり ません。外国人は、初回申請時に取得した許可証とは異なる更新許可証を発行されることがあります。例えば、フランスでキャリアをスタートさせたい学生の場合があります。

英国籍以外の第三国人が所有する有効なタイトルと一時滞在許可証の残数は、2021年12月31日時点で2020年12月31日と比較して3.3%増加しました。

Stock of permits and valid documents on December 31, 2021 by motivation and duration.
2021年12月31日時点での許可証と有効文書の残数(動機・期間別)

「国際的タレント人材とフランスの魅力」について4部構成でお届けしてまいりました。

ここまでのご参照を頂きありがとうございました。

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オリビエ・マンデル氏
パリ弁護士会認定(フランス)
マンデル・エ・アソシエ法律事務所