Jan 2020 – 優秀な従業員の確保に向けて

優秀な人材獲得や従業員の雇用維持に向けて、能力に応じた適切な評価制度への見直しや研修機会の充実をはじめ、企業の人事部では様々な取り組みが行われています。今回は「選挙」に関連した事例をご紹介いたします。

Lewis Silkin LLPの事例
先日、Lewis Silkin LLPのChairmanは全従業員にメールを発信し、2019年12月12日の総選挙総選挙までの間に積極的に選挙運動に参加することを呼びかけた。選挙への参加を義務づけるものでもなければ、特定の政党を支持することを求めるものでもなく、従業員一人ひとりが民主的権利を行使して選挙に参加する機会を得ること自体が重要であるとの認識のもとに提唱されたものである。選挙運動に参加する場合には、通常の休暇とは別に休暇を与えることが認められた。

McEleny v Ministry of Defence
職場を離れてスコットランド国民党(SNP)の議員に選出された電気技師に関するMcEleny v Ministry of Defenceの裁判例を紹介する。McEleny氏は政治的に活発であり、党の副党首への2回の立候補を含むSNP活動に自由な時間のほとんどを充てていた。裁判所は、スコットランドの独立に対するMcEleny氏の「揺るぎない」信念は、2010年平等法が定める哲学的信念と同等であるという判決を下した。国がどのように統治されるかという問題は深刻であり、人々の自己決定は「人間の行動の重要かつ実質的な側面」に関わるため、McEleny氏には解雇に関して差別に対する保護を受ける権利があったというものである。

Thinking outside the box の重要性
ビジネスを進めるにあたり、think outside the box、すなわち「型にはまらない考えをする」「頭を柔らかくして考える」ことの重要性は説かれている。これはHRの文脈にも当てはまると考えられ、企業や経営者によるthink outside the boxは、優秀な従業員を維持するために重要であると言えよう。

快適な職場環境を目指して
企業は従業員との新たなコミュニケーションを継続的に考え、従業員の意見も踏まえた快適な職場環境を積極的に構築することが重要である。

最後に
より良い雇用主となるため、good practiceに関してアドバイスさせていただきます。ご質問やご相談がございましたら、Lewis Silkin LLPの中田陽子(yoko.nakada@lewissilkin.com)にお問い合わせ下さい。