優先すべきは何か

順調に進んでいた1次面接の終わり際

花形人事部長:「それでは、最後に質問はありますか?」

鈴木さん:「はい。残業の有無と福利厚生の詳細について教えてください。」



求職者にとって、残業の有無、給与面、福利厚生については、実際就労するイメージを掴むためにも誰しもが気になる点です。
弊社でも、求人案件に関して知り得ている条件・情報については、案件のご紹介時もしくは面接前にご案内させていただいておりますが、面接内で直接質問をする場合は的確なタイミングを見極める必要があるかと思います。

特に一次面接では、候補者にはまずは企業やそのポジションに対する興味、熱意、活かせる経験といったことを中心に話を進めることをお勧めします。
そういった点を飛び越えて条件面に焦点を当てようとすると、応募企業に対し、欲求が強い印象を与える可能性があるかもしれません。

しかしながら、新型コロナのパンデミック発生以降、従業員・求職者の仕事に求めるものや働き方に対する意識が大きく変わってきています。そういった観点から、採用企業は採用求人の募集時点から、候補者が就職後の具体的な自分の働き方がイメージできるような情報を提供することは、より良い人材を確保する上でも、非常に有効と言えます。それと同様に、企業側は既存の優秀な人材を維持していく為にも、従業員の求めているものは何かを理解し、考慮していくことも大切になってきます。
以下はTotaljobs, LinkedInが行った統計を含め、弊社がまとめたものになります。


【福利厚生について】

  • 従業員は、家計への経済的サポート労働におけるフレキシビリティを欲している
  • 回答者の40%は、昇給をスキップしてでも、より魅力的な福利厚生を得たいと回答
  • フレックス制ボーナスは最も人気のある福利厚生

(画像提供:Totaljobs, LinkedIn)

その他、人気の福利厚生は以下の通り;

  • 家計サポート(電気代、通信代、交通費など)
  • 電気自動車優遇制度
  • 給与へのクイックなアクセスを可能にする制度
  • 週4日勤務
  • 在宅勤務手当

【従業員の退職理由】

  • 職場環境改善
  • 給与が上がらないため転職して上げたい
  • 在宅勤務の比率を高めたい
  • 職場のフレキシビリティが無いため

Z世代が求めるもの】

  • Z世代はすでに労働力の多くを占めており、オープンな対話をし、彼らのニーズ把握することが不可欠
  • キャリアアップと新しいスキルの習得意欲が高く、その機会が与えられる場所を探している
  • ダイバーシティ(多様性)や、インクルーシビティ(包括性)のある環境を求めている

 (*Z世代:1990年代中盤から2000年代序盤に生まれた世代。10代中盤から25歳ぐらいまでの若者の世代(2023年現在))


センターピープルでは、経験豊富な人材コンサルタントがアドバイスや情報を提供させていただきますので、どうぞお気軽にご相談いただければと思います。